こんにちは、ricaです。
独学で英語を1日3時間勉強し、1年でTOEIC920点、日常会話がそこそこできるようになるまで成長したアラサー外資系OLです。
今日は「なぜTEDを使って英語学習すべきなのか」について書きます。
語学上達への近道は「その言語を使って何かを学ぶこと」だと私は考えています。
というのも、ただひたすら英語学習をしてきた人よりも、研究のため、仕事のため、海外で暮らしていくために英語を使わざるを得ない環境にいた人の方が、遥かに上達が早く、生きた英語を使えていると思ったことがありませんか?
単語帳やTOEICの問題集に向き合っている時って、つらくなったり集中できなくなることがありますよね。
英語がただの手段になっている時には、そんな苦痛はまったく感じません。
とはいえ、「英語を使わざるを得ない環境に身を置くこと」って、そうそう誰にでも訪れる機会ではないと感じています。
私自身もそうでした。
外資系企業で働いていて周りが皆英語ができるからとはいえ、
日本語業務も多く英語ができなくてもなんとかなります。
(なんとかならないこともあります。笑 そういう時はしばらく落ち込む。)
そこで「英語を使わざるを得ない環境に身を置く」擬似体験をする一つの手段として、TEDTalksを使っての英語学習を始めました。
後述しますが、TEDTalksには多くの学びがあります。
効率的に英語学習ができる要素がたくさん詰まっているんです。
私の場合、語彙やフレーズ、口語的な言い回し、リスニング力などは、ほぼTEDTalksから学びました。
単語帳や問題集の類はいっさい手をつけていません。
目的は英語学習ですが、英語を手段としてTEDから学びを得るようにしていました。
そんなTEDTalksマニアの私が、TEDを使った英語学習、勉強のメリット・デメリット、学習のコツを紹介したいと思います。
TEDを使った英語学習は難しすぎる、本当に意味があるのか、と思っている方や、過去に挫折したことのある方にも是非読んでいただきたいです。
TED(テッド)とは?
英語学習者やビジネスマンであれば、一度は視聴したことがあるであろうTED。
TEDはアイディアを広めることをミッションに掲げた非営利団体で、バンクーバーで年に1度大規模なカンファレンスを開催しています。
TEDカンファレンス自体は年に1回の開催ですが、TEDWoman、TEDGlobal、TEDYouthなど、様々な形態で講演がおこなわれています。
また、TEDの精神を受け継ぐコミュニティが世界中で生まれており、「TED x ●●」という形で活動しています。
これらのカンファレンスでおこなわれるプレゼンテーションを、TED公式サイトやYouTubeチャネル、公式アプリから無料で視聴できます。
皆様ご存知の通り、名だたる著名人がTEDで講演をおこなっています。
ビル・ゲイツ、スティーブ・ジョブズ、ビル・クリントンなど。
また、講演者も研究者や経営者に止まらず、映画監督、写真家、料理人など、非常に多岐に渡ります。
TEDを使った英語学習をおすすめする理由
Talk内容の質が高い
前述しましたが、語学を上達させるコツは、その言語を手段として何か別のことを学ぶのが最も効率的だと感じています。
TED Talksには多くの学びがあります。
母国語でも聴く価値のあるコンテンツだからこそ、英語で聴くことによって英語がより定着しやすいというのが私の考えです。
勉強していて「こんなに時間をかけてるけど、意味あるのかな?」とふと我に帰ることがありませんか?
TED Talksの場合、そういったことが起こりにくいです。権威あるスピーカーがその道のプロとして、猛練習してきたプレゼンテーションなのですから。TEDを聴いている間は、とても生産的で充実した時間を過ごすことができます。
ちなみに科学や健康について講演する場合、査読済みの研究でなければいけないというルールがあるそうですよ。
Is TED full of pseudoscience?
As the global TEDx movement grows, some local events have been targeted by speakers who make unsupported claims about science and health — from perpetual motion to psychic healing. TEDx’s science guidelines clearly state that science and health information shared from the stage must be supported by peer-reviewed research.
TED公式サイトより引用
https://www.ted.com/about/our-organization/how-ted-works/debunking-ted-myths
TEDでは研究やデータの話題が頻繁に出てきますが、どれも科学的根拠に基づいて講演されていると思うと安心して聴けますね。
1本のTalkには本1冊分の価値がある
TED Talksは、スピーカーの著書をベースにプレゼンされている場合も多いです。
中にはベストセラーになり、多くの人が手に取ったものもたくさんあります。
読めば数日〜数週間かかる内容を10〜20分程度にサマリーしてくれているので、効率よくその内容を理解することができます。
ですので、1本のTalkには、本1冊分の価値があります。
例えば、こちらの動画。
ゴールデンサークル理論という概念を使って、Appleやキング牧師、ライト兄弟など、世の中を変革してきたリーダーの思考プロセスや人の動かし方について解説した動画です。
こちらのTalkはとても有名なので、和訳版も出ています。
こういった著書の内容が20分程度で把握できてしまうので、とても効率が良いと思いませんか?
良くも悪くも生きた生の英語
英会話教室で英会話がスムーズにできたとしても、実際の現場では役に立たないことは多くあります。
実際の世界には早口で話す人、モゴモゴ話す人、いろいろな国・地域のアクセントで話す人と、
同じ英語を話しているはずなのに、なぜか聞き取れない・・・ということが多々起こります。
実際の生活で英語を使っていきたいのであれば、あらゆる英語を話す人との会話に慣れておく必要がありますね。
TED Talksの世界も同様です。
早口やモゴモゴ、聴き慣れないアクセントはもちろん、同じ言い回しを何度も使ったり、冗談をたくさん飛ばしていたり。
選んだ動画がたとえ自分にとって聞き取りが難しいスピーカーであったとしても、それは訓練になりますし、ちゃんと自分のデータベースに蓄積されていきます。
ドラマや映画よりも易しめ
上述の「良くも悪くも生きた生の英語」とも関連してきますが、
TED Talksはドラマや映画での英語学習に挫折した人にも向いています。
TED TalksはTED運営側のレビューを何度も経た上でおこなわれています。
伝えたいメッセージが明確にあり、そのメッセージを伝えるために起承転結があり、スピーチ全体がしっかりと構造化されています。
また、TED Talksはスピーチなので、聴衆に言葉をしっかり届けるために、基本的には一語一句しっかりと発話されます。
一方、ドラマや映画は1回あたりの時間も長く、口語やスラング、くだけた文章などが多いですね。
(もちろん映画のテーマや演者の話し方などにもよりますが)
参考書や英語学習教材→TED Talks→ドラマや映画
とステップアップしていくのが良いでしょう。
教養も蓄積される
TED Talksでは様々なバックグラウンドの人が講演をします。
日本人には馴染みの薄い、海外の宗教や歴史、政治や文化に自然と出会うことになり、
知らぬ間に知識が溜まっていきます。
内容が普遍的で、いつまで経っても古くならない
もちろん、テクノロジーやデザインなどは日々進化しますが、
基本的には普遍的な内容が多いのがTEDの特徴です。
一度内容を自分のものにさえしてしまえば、その情報・知識が古くなって使えなくなることはないので、
人生のあらゆる場面で役に立ちます。
なんといっても無料
TEDは非営利組織であり、参加者からのfeeやスポンサーシップ、ライセンス料、書籍の販売などで収益を上げています。
インターネット上に公開されている動画はいずれも会員登録や面倒な手続きなしで、
いつでも、誰でも視聴することができます。
TED Talks おすすめの勉強方法
こうすべき!という決まり切った使い方はないので、
自分自身のレベルや鍛えるべきスキル、モチベーションに合わせてうまく使っていきましょう。
リスニング教材に使う(初心者さん向け編)
初心者さんの場合、3~5分程度の短い動画を選び静聴しましょう。
1語1句、なんと言っているのか丁寧に理解していきます。
こうすることで、リンキング(All of usはオールオブアスではなく、単語同士がくっつくことでオーロバスと聞こえる、など)や英単語、文法について知識をストックしていくことができます。
具体的なステップはこちら。
① 英語スクリプトの画面を開く
② スクリプトを見ずに、まずは1パラグラフ分リスニング
③ 聞き取れるまで繰り返しリスニング
(スクリプトをクリックするとその部分から音声が再生されます)
3~5回程度がおすすめ。
5回聴いても分からないものは、知らない単語や音である可能性が高いので、それ以上聴いてもあまり意味がないと私は思います。
④ 「もうこれ以上は分からない」「限界!」となったら、ここではじめて英語スクリプトを見る
⑤ 音声を流しながら目でスクリプトを追い、聴き取れなかった部分を把握する
⑥ 知らない単語や文法を調べ、理解する
⑦ 3回音読する
(音読することでより記憶に定着します)
⑧できれば・・・次の日にもう一度聴いて、記憶の度合いを確認する
(人間は24時間語には7割忘れてしまいます。本気でやるなら、つらいけどこのステップは必須です><)
リスニングに使う(中〜上級者さん向け編)
とにかくたくさん聴いて、全体の意味を掴む多聴がおすすめです。
その場合は、コンテンツ選びが重要になります。
自分が面白い、興味がある、というものを選びましょう。
(これを徹底しないと、モチベーションが落ちる・継続しない、という事態に陥ります・・・)
具体的なステップはこちら。
① 自分の興味の持てるコンテンツを選ぶ
② 字幕なしで1度全体を流して視聴する
③ 全体の意味が7割以上理解できるまで2~3回繰り返して聴く
④ 7割以上理解できたところで、答え合わせ。日本語スクリプトをざっくり読んで、理解が正しかったか検証
⑤ 特に気になったところ、理解できなかったところだけを英語スクリプトを見ながら調べ、理解する
(全部やるのが理想ですが、そうすると続かなくなってしまうので・・・)
⑥次のコンテンツに移る。全体の流れを捉えることが重要なので、すみずみまで理解していなくても気にしない!
シャドーイングに使う
TEDtalksは無料で音声をダウンロードすることができます。
シャドーイングについてはこちらの記事に詳しく書いていますので、ご覧になってみてください。
1つのtalkをやり切るのに、10分程度の動画であれば1ヵ月程度かけるのが目安です。
正直、飽きちゃって辛くなりますが(笑)、効果は絶大です。
オンライン英会話でディスカッションする
TEDtalksは約半年前に講演者が決まり、スピーカーは当日に向けて物凄い量の練習をこなします。
(皆さん、あまりに自然にかっこよく話しているので当日にアイディアが溢れるままにお話されているように見えますが、実際には多くのスピーカーが原稿を練りに練り、膨大な量の練習をこなしているそうです)
ですので、話している内容は推敲が重ねられていて非常に質が高く、どのtalkもメッセージ(そのtalkで最もオーディエンスに伝えたいこと)が明確です。
そのメッセージについて、自分の意見をまとめ、オンライン英会話のレッスンで講師とディスカッションしましょう。
これは思考を整理して、自分の意見を述べるためのとても良い訓練になります。
具体的なステップはこちら↓
① talkの内容をサマリする
(講師にtalkの内容を伝えるのが目的ですが、talkの内容を整理し、改めて自分の知識として定着させるのに役立ちます)
② talkのメッセージについて、自分の意見をまとめる
(私の意見はXXXX。なぜならXXXXだから、という形でまとめましょう)
③ 何を講師に質問し、ディスカッションをどう展開させるか設計する
(会議のファシリテーターになったつもりでやってみてください)
TED Talks で英語学習することのデメリット
最後に、TEDを使った英語学習のデメリット(というか注意点ですね)についてもお伝えします。
無料で誰でもいつでも見られること
無料であることは最大のメリットでもあり、デメリットになることもあります。
今焦って使わなくても、いつでも使うことができるから・・・という安心感から、
「いつかやろう」で止まってしまうんですね。
難しすぎて挫折することがある
TED Talksを使っての英語学習は、コンテンツ選びに全てかかっていると言えます。
スピーカーは必ずしも全員ネイティブではなく、
アクセントや話すスピード、プレゼンテーションスキルなどバラバラです。
トピックも多岐に渡り、退屈なものから、続きを聞きたいと思うもの、「ちょっとよく分からなかった」というものまで様々です(笑)
そこでつい、自分のレベルや興味に合わないものを選んでしまい、
深くのめり込むことができず離脱、ということが起こってしまいます。
ネットにはおすすめ動画として、王道のものから隠れた名作まで多くが紹介されていますが、
素直に自分が好きだと思えるものに出会うことが大切です。
私がこのブログを始めたのも、そういった思いが起点となっています。
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いかがでしたか?
TEDを使った英語学習に魅力を感じていただけましたでしょうか?
こちらの記事ではおすすめのTEDをレベル別にまとめていますので、併せてご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございます♡
TED Talksで皆様の英語力が更に向上しますように。
一緒に頑張りましょう。
それでは♡
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